風邪をひいた日

具合が悪くなると気分が落ち込むのはいつもの癖で
画面の向こうでは恋人が心配している(ような気がする)
だけど僕はそれにこたえることができなくて
この広くてなにもない部屋で死のうとか生きたいとか
腕を切りたいとか切っちゃだめだとか
声もあげずに泣きながら考えてる
台所からはさっき作ったうどんの匂いと冬の匂いが充満してて
開け放した窓からは秋の日差しが降り注いでる
ここはある一種の病院じゃないかと考える
社会に適応するために仕事をして治療して
いつか入院してた頃と同じ日差しの空気が流れてるんだ
僕は生きるために自主的に強制してここに入院してる
だけど何か疲れたんだ 優しく抱きしめてほしいんだ

強く 想う